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お知らせ

2022/03/29

正しいピッチを取るには?

もともとテナー吹きの遠藤君が、ビッグバンド

の、リードアルトを経験してピッチの問題に悩

んでいたので、僕の考えも載せておこう。



サックスのピッチと、音色、アンブシュア、

呼吸法、総合としての奏法は、密接な関係

がある。



簡単な思考実験をしてみよう。



ここに1メートル、および2メートルの管が

あり、マウスピースを、1cm短く、(または

長く)した場合、管の長さは、それぞれ1.01m,

2.01mとなり、変化率はそれぞれ、1%,0.5%

となる。



これの意味することは、マウスピースの

抜き差しは、高音ほど影響があり、低音

はそれほど影響を受けないと言うことで

ある。



従って、チューニングは、サックスの

場合、ハイCで、いい音色を維持し

つつ、最も口を締めた場所で、基準

ピッチと、合うようにすると、バランス

がよい。



僕もさんざん経験したことだが、自分の

耳に気持ちよく聞こえるピッチは、録音

してみるとたいていうわずっているものだ。



録音して正確なピッチに聞こえるために

は、これ以上抜いたら♭してしまうギリ

ギリで、頑張って口を締めて吹くことだ。



得てして、アマチュアは、マウスピース

入れすぎているので、僕のレッスンでは、

いつもより3から5mmは、抜かされて、

それでもちゃんとピッチが合うのに驚く

ことになる。



アルトの、各音域のクセについていうと、



右手の音域、D,E,Fと、



左手の音域G,A,B,C



そして、スプーンキーの音域D,E,Fに

分けて考えるのがよいと思う。



右手の音域は上がりやすいので、パッド

の空きの調整を、やや狭くすると落ち

着く。



左手の音域は、可能な限り口中を広げ

て、太い音と正しいピッチを意識。

抜けが悪い場合、パッドが、狭く設定

されていて息の逃げ場がなかったせい

だったりする。



スプーンキーの音域D,E,Fは、ソプラノ

もそうだが、別物で、音程は1音づつ、

自分で作るつもりで最適なアンブシュア

を探すこと。



サックスは、一音一音、それぞれ違う

最適な口の開け方があるのだ。



音程を作るときメーターは、お勧め

しない。



平均率にぴったり合った音程は

つまらない。



人間の耳は、メロディーが、上行

するときは、上が高めが、快適、

下降するときは下が低くなるのが

快適なのである。



ソロイストは、伴奏より気持ち

高いと、華やかに聞こえるので、

クラシックの、ソロイストは、

気持ち高めに弾く人が多い。



サッチモは、気持ち高め、

マイルスは、気持ち低めで、

ブルージーと言ったら解りやすい

だろうか?



マイルスのMy funny valentine,

In a silent wayなどを、ヘッド

ホンで聞いてみよう。



微妙なローピッチで吹いて

いるのがよくわかる。



マイルスは、一音について、

10種類のピッチを使い分ける

(デイブリーブマン、サックス奏者)



音色、ピッチ、タイミングも、

すべて表現であり、奏者によって

違うのである。

正しいピッチを取るには?
正しいピッチを取るには?
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